土地区画整理士は、公平な立場で土地区画整理事業が円滑に施行されるように土地提供者間の利害を調整する国家資格者です。

土地区画整理法に基づいて、土地区画整理事業の円滑な施行が進められるように、公平な立場で、土地提供者間の利害を調整する専門家として、事業の推進について中心的な役割を担うことが期待されています。

土地区画整理事業とは、土地区画整理事業法に基づき、都市の基盤整備が進んでいない、将来的には市街地化が予想される地区の道路、公園や河川などの公共施設を整備・改善し、土地の区画を整えると同時に宅地の利用促進を図る事業のことです。

土地区画整理士は、土地区画整理事務所や、建設コンサルタント会社などに勤務し、都市開発や環境整備への社会的ニーズを背景に、土地区画整理事業に伴う土地提供者間の利害関係を公正な立場から調整し、道路・公園・宅地などの区画整理事業をスムーズに進行させます。

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土地区画整理士技術検定は、土地区画整理事業の円滑な施行が進められるように、当該事業に関する専門的知識の維持向上を図ることを目的とした、国土交通大臣が行う技術検定で、国土交通大臣の指定した検定機関(財団法人全国建設研修センター)が実施しています。

土地区画整理士は厳密に言えば、士業の資格というよりは技術検定試験です。

受験資格は学歴と資格(土地区画整理事業に関する実務経験年数)により異なります。

・大学卒業者
 指定学科(※)卒業で実務経験1年以上、または指定学科以外の場合は実務経験3年以上
・短期大学・高等専門学校卒業者
 指定学科(※)卒業で実務経験2年以上、または指定学科以外の場合は実務経験4年以上
・高等学校卒業者
 指定学科(※)卒業で実務経験3年以上、または指定学科以外の場合は実務経験5年以上
・不動産鑑定士・不動産鑑定士補
 実務経験年数2年以上(ただし大学の指定学科(※)卒においては1年以上)
・その他の者
 実務経験年数8年以上

 ※指定学科:土木工学(農業土木、鉱山土木、森林土木、砂防、治山、緑地及び造園に関する学科を含む)、都市工学、衛生工学、交通工学、建築学、法律学、経済学、商学、経営学及び地理学に関する学科

実務経験年数は、土地区画整理法に定めるところに従って行われる事業(土地区画整理法に基づく認可を受けた事業のみ)の施行又は推進に係る実務に従事した期間の合計年数です。
実務経験は、卒業後のものしか認められておらず、大学又は高等学校の夜間部(2部)の卒業者が在学中の実務経験を加える場合の学歴は、その1つ前の高等学校卒業又は中学校卒業となります。
また、不動産鑑定士・不動産鑑定士補の資格を持つ者は学科試験科目の一部が免除されます。

試験は毎年9月上旬に、仙台市、東京、名古屋市、大阪市、福岡市で行われます。

試験科目は、学科試験(択一式)と実地試験(記述式)となります。
・学科試験
 土地区画整理事業総論、土地評価、換地計画、法規(全問必須)
・実地試験
 必須問題:換地設計、実務経験
 選択問題:事業計画、移転補償、法規(3問中1問選択)

合格率は50%と比較的高くなっています。

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