作業環境測定士
作業環境測定士は、鉛や放射性物質、有機溶剤や鉱物の粉塵などが発生する作業場、粉塵の発生する作業場などの作業環境を、調査計画(デザイン)、試料採取(サンプリング)、分析(簡易測定および測定機器を用いる)を行い、労働作業者の健康を守る資格です。
作業環境測定士は、原則として『作業環境測定士試験に合格し、かつ、都道府県労働局長又は厚生労働大臣若しくは都道府県労働局長の指定する者が行う講習を修了した者』で、厚生労働大臣の登録を受けた者です。
法令で定められた有害物質を用いる業務を行う場合、事業者には「作業環境測定」を行うことが義務づけられています。
この業務を独占するのが作業環境測定士です。
仕事内容は、作業環境測定のデザイン・サンプリング、分析を行い、職業性疾病から作業者を守るための指導、改善を行います。
作業環境測定士には、二つの種別があり、その守備範囲が異なります。
第1種: 全ての分析ができ、鉱物性粉じん、放射性物質、特定化学物質、金属類、有機溶剤の5つに分かれます。
第2種: デザイン、サンプリング、簡易測定器による分析ができます。
作業環境測定士になるには、作業環境測定士試験に合格し、登録講習を受けなければなりません。
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作業環境測定士試験は、厚生労働大臣の指定する財団法人安全衛生技術試験協会が、第1種は年1回で8月下旬頃の2日間、第2種は年2回の2月中旬と8月下旬頃の1日間の日程で、全国(北海道、宮城、東京、千葉、愛知、兵庫、広島、福岡)で実施します。
受験資格は、概ね以下の通りです。
・大学、専門(理系)卒業者で、1年以上の実務経験者
・高校(理系)卒業者で、3年以上の実務経験者
・高校(理系以外)卒業者で、5年以上の実務経験者
試験内容は、マークシート(五択式)で、第1種と第2種により異なりますが、種別併願が可能です。
第1種作業環境測定士
〔共通科目〕
・労働衛生一般 (衛生一般)
・労働衛生関係法令(関係法令)、
・デザイン・サンプリング(デザイン)
・分析に関する概論(分析概論)
〔選択科目〕(1科目選択)
・有機溶剤
・鉱物性粉じん(粉じん)
・特定化学物質等(特化物)
・金属類
・放射性物質(放射線)
第2種作業環境測定士
〔共通科目〕
・労働衛生一般 (衛生一般)
・労働衛生関係法令(関係法令)、
・デザイン・サンプリング(デザイン)
・分析に関する概論(分析概論)
難易度は普通で、合格率は第1種が60%、第2種が40%程度です。
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